テニスエルボーにおける競技者側から見た早期復帰トレーニングの一例(実技3)

生 年 月 日 昭和33年6月20日生
開業年月日 平成8年4月1日
開 業 場 所 余市郡余市町黒川町11丁目9番地
卒業年月日 昭和58年3月卒
出 身 校 日体柔整専門学校

澁谷 寿彰
(小樽ブロック)

<<はじめに>>

 日常の診療の中でよく見られるテニスエルボーだが、フォアハンド・バックハンド・ボレー・サーブなど技術別に出現する症状の特徴を知ることで、対処法・説明を明確にすることが出来る。

<<症 状>>

 フォアハンドでは尺側、バックハンドでは橈側を痛める場合が多いが、技術レベル・ラケットやストリングスの選択の違いが大きく作用している。

<<競技者サイドから見た対処>>

 施術者は場合によって休むことを勧めるが、競技者は競技を休むことへの不安と助言に対する不満を待つことがある。テニスエルボーにならないように打つことが、勝てる技術ではない。

 「筋力を上げることにより疼痛軽減を図る」筋力と技術・用具のアンバランスがすべての起因である。前腕筋の強化により治療をはかる。輪ゴムによる長短橈側手根伸筋・尺側手根伸筋の強化。ハンドグリップによる握力強化。
 実際にラケットや器具を用いて、日本体育協会公認テニス指導員の資格を持つ私が、テニス技術を織り交ぜて発表を行います。

アンケート
参加者
  • 筋トレは試します。(北見ブロック K会員)
  • バックボレーの時、グリップの形を早く準備することが大事だということが勉強になる。
    輪ゴム・ハンドグリップを利用することは非常に興味深い((急性期でも)。((日胆ブロック H会員)
  • 輪ゴムを使ったりハンドグリップを使ったりのトレーニングは勉強になった。(旭川ブロック N会員)
  • 予防の考え方がすばらしい。痛みの発生メカニズム勉強になりました。話に引き込まれました。
    ハンドクリップの使い方勉強になります。(旭川ブロック S会員)
  • テニスエルボーになるメカニズム、握力をつけることが興味深かった。(小樽ブロック F会員)
  • 話が長い。(旭川ブロック I会員)
  • 整形外科の医師に講演いただいたときと似た説明で、手首の使い方による影響が勉強になった。(日胆ブロック H会員)
  • 演台の横ではなく、もっと前に出て(遠かったので見学者の近くで)説明してほしかった。(釧路ブロック T会員)
  • 輪ゴムのリハビリは大変勉強になりました。(岩見沢ブロック S会員)
  • 飽きずに集中して聞くことができました。勉強になりました。(滝川ブロック O会員)
質疑応答
参加者 伸縮テープのハードタイプを使用されましたが、色々なメーカーで種類がありますが素材的な物で代用もしくは違いはありますか? (北見ブロック O会員)
術 者 色々試しましたが、ニトリートのEBテープが固定力を含め成績が良かった。
キネシオタイブは伸縮率が良すぎるため固定には難があると思います。
ホワイトテープだけですと逆に固定が強すぎて、運動時や関節の可動時に余計な圧迫が加わって疼痛などの不快感が出ます。
座 長 急性期の時の安静は必要ないでしょうか?
術 者 患者さんがいらした時に競技者としてどの程度やりたいかによります。
医療機関としては競技を休ませるのが筋だと思いますが、本人の意向をくんであげたい。
急性期であっても最善の方法で競技をさせてあげたいと思います。