第9回鍼灸師会柔道整復師会合同学術講演会

日  時 平成29年9月9日(土)午後4時~

場  所 旭川市民文化会館

講  師 旭川医科大学病院リハビリテーション科

     助教 医学博士 及川 欧先生

演  題 生活に南極を取り入れる

鍼灸師会錦川敏文会長の開会の挨拶で始まり、鍼灸師会山川光明学術部長より及川欧先生のご紹介のあと講演となりました。

講演日9月9日は救急の日であることから旭川医科大学病院に過換気症候群で救急搬送された様子を動画を使って説明され、精神的に不安定なものには何よりも患者様に手を当て不安を取り除く手当が大切ですと話されました。

日本最北の大学病院でマイナス20度以下のもと食べ物飲み物、体のつくりが違うのではないか、北海道らしい医療の可能性を感じ旭川医科大学病院に来られたそうです。2011年の東日本大震災時には誰よりも早く準備し一次隊DMATとして活動されたそうです。大学病院の待合室に南極の石をみつけ南極に強く興味をもち第56次南極地域観測隊越冬隊の医療担当兼越冬隊補佐として赴任。南極では医療ばかりでなく野外活動をはじめ赴任前に取得した調理師免許で調理をしフードマイスター、日本茶インストラクター、アロマテラピーアドバイザー等の技術をつかい隊員をサポートしました。時には紙コップに絵を画きその数は600個までになったそうです。

生活とは仕事であり日常である南極は非日常。非日常的なものをいかに自分の日常に引き込んでいくかが問題である。大型二輪免許、大型特殊免許、調理師、北海道フードマイスター、日本茶インストラクター、アロマテラピーアドバイザー等仕事には関係の無いものですがこれを仕事に取り入れることができればもっと幅のある仕事ができる。極みを目指す医療があれば極みを支える医療がある。鍼灸、柔整を含め患者様を支える医療が必要ではないでしょうかと話されました。

最後に浅川永太学術部長より南極での貴重な体験や好奇心旺盛で多数の資格を取得しそれを仕事に取り入れることのできる、災害現場や南極に積極的に行くことができる行動力に大変魅力を感じましたと謝辞を述べ終了しました。

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講師の及川欧先生

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浅川永太学術部長