2月12日から3月2日まで3週間、国際協力機構(JICA)国際緊急援助隊・医療チーム一次隊75人の一人として、北海道柔道整復師小樽ブロック副会長、塩見猛会員が被災地で活動してきました。
医師・看護師・薬剤師・医療調整員など75名が第1次隊として参加。
柔道整復師としては塩見会員1名が派遣され、トルコ共和国南東部のガズィアンテップ県オーゼリー地区に、約18時間かけて到着しました。
塩見猛会員は東日本大震災でも福島に1週間派遣され、その後災害医療を学びました。熊本地震にも派遣され、胆振東部地震では、道庁の災害対策室で指揮を執り、昨年11月には日本初となるタイプ2「野営病院」運営の訓練にも参加していました。
トルコ被災地では壁のない野営宿泊サイトを設置し、朝晩はマイナス3℃〜マイナス5℃の冷え込む中での就寝。診療施設は、ここでも初となるタイプ2の野営病院を運営し診療開始まで5日を要したようです。
資機材の管理をはじめ、テント設営・医療行為を行うための環境整備・水・電気の管理など、安心安全な活動と生活を担う部門として活動し、派遣後半には、リハビリテーション室での勤務も増え、1日に約20人以上の患者に対応。骨折・捻挫・靭帯損傷などの処置も行ったとの事です。
派遣先で塩見会員は長期の避難所生活により肩関節に強い痛みがある高齢女性に施術を行うと、「あなたの手は日本の神様の手だ」と泣きながら感謝されたと話されました。
塩見会員は、「医療チームの隊員として参加した経験を元に、災害の医療はどういうものか伝えてきたい。資機材の不足で、段ボールでギブスを作って代用した。日本での経験を活かし、物がなくなった時に代用品の準備も必要だと改めて感じた。過酷な環境での生活、電気があるありがたさ、なんでも許せるようになった」また「医師だけでなく他の職種も普段通りの仕事ができれば力になれる。」と話をしてくれました。
写真提供 JICA