小樽 雪あかりの路
北海道冬の最大のイベントと言えば、誰もが札幌の大雪像が連なる「雪まつり」を思い浮かべるのではないでしょうか。
しかし、ご存知の方もいらっしゃると思いますが、雪まつりの発祥地は実は小樽なのです。
小樽と札幌の同時開催の雪まつりも行われた年もありましたが、規模の違いにより小樽の雪まつりは衰退の一途を辿り最後は開催を断念した経緯から、地元小樽では、何か雪まつりに替わる冬のイベントは無いものかと試行錯誤を繰り返し、1999年に産声を上げたのが小樽の「雪あかりの路」だったのです。
開催当初は訪れる人もまばらで少し寂しいイベントでしたが、今年開催15年目を迎え、来訪者も50万人を越える小樽の冬の一大イベントとなりました。
しかし、開催者側の意図するところは、規模や人数ではなく、激動の時代に、訪れた人が「ほっ」とできる空間だったり、ローソクの灯かりにさまざまな思いを馳せ、煩雑な日常から少しだけ離れスピリチュアルな部分を感じさせるイベントであり続けたいと言います。
また、年を追うごとに、来訪者の国際化も目立ち、実際筆者が雪あかりの通りを歩いていると英語、ロシア語、中国語、韓国語、そして当然日本語と国際色豊かな会話が聞こえてきます。
今年はもう「雪あかりの路」の開催は終わってしまいましたが、来年是非とも小樽まで足を運んでいただき、小さなローソクの灯かりに、地元小樽の思いを込めたイベントを体感していただければ幸いと存じます。
そして、この小樽の「雪あかりの路」というイベントが衰退することなく、少しでも、公益社団法人北海道柔道整復師会小樽ブロックとして地元と協力し、永年に発展し続けることを、小樽の一市民として願わずにはいられません。
(写真取材 澁谷 知潤)