日時 2023年 6月24日 16時〜
場所 小樽市いなきたコミュニティセンター 5F
参加人数 会員・一般参加合計36名
2023年2月にトルコ大地震にJICAとして救援活動を行ってきた塩見猛会員による公開市民講座がいなきたコミュニティセンターで開かれました。
本間会員の司会のもと、鶴田会長の挨拶、学術部長川口会員による塩見猛氏の略歴紹介の後、講座が始まりました。
まずスフィアプロジェクトとは、人道支援活動を行う国際機関やNGO等によるボランタリーな活動で、「災害や紛争の被災者には尊厳ある生活を営む権利があり、援助を受ける権利がある」こと、「災害や紛争による苦痛を軽減するために実行可能なあらゆる手段が尽くされるべきである」という2つの権利及び理念に基づいて活動していると説明がありました。
その後、数々の現地での写真をスクリーンに映し出し、一つ一つ丁寧に当時の状況を語ってくださいました。
現地で整形外科の医師と連携した診療では膝関節靱帯損傷の被災者に対して適当な固定材料がない中、ダンボールとナイロンテープで副子を作成し固定材料として処置するアイデアを出したり、慣れない環境下で寝違えを起こした日本医療チームのメンバーに対しても簡易の頚椎カラーをタオルと自着包帯で作成し処置するなど様々な角度からサポートを行ったとの事でした。
最後に質疑応答があり、会員から「被災地では電療など機器は必要か?また次の派遣があるとしたらなにを現地に持って行きたいか?」との質問に塩見会員は「電療などの機器ではなくこの手とテーピング、包帯で被災地で我々柔道整復師の仕事はこなせる」と話されました。
JICAに日本で初めて柔道整復師として参加した経験を講演していただき大変有意義な講座となりました。